台風15号による暴風雨が深刻な被害をもたらした千葉県。
多くの地域では停電が既に1週間に及び、更に断水にも見舞われている場所もあります。
前回は老朽化しているインフラ整備の遅れについて書きましたが、今回はマスコミ報道に対する疑問です。
台風から暫くの間、マスコミでは千葉県に未曾有の被害が出ていることを殆ど伝えませんでした。
理由は主に二つありますが、一つ目は内閣改造というビッグニュースが台風通過から2日後の9月11日にあったこと。
小泉進次郎議員が大臣に抜擢されるなどそれなりに話題性の高い内閣改造だったことから、この頃のトップニュースとして扱われていたのは、台風被害よりも内閣改造でした。
こんなタイミングで内閣改造を行った総理のセンスにも大いに疑問がありますが、人の命が関わる状況であるという事実を迅速に報じなかったマスコミの報道姿勢にも憤りを感じます。
二つ目は、一つ目にも繋がるのですが、マスコミの情報収集についてです。
千葉県の大半の地域で電気が失われたことから、通常であれば色々なルートで直ぐに伝わっていた筈の深刻な被害が被災地以外には見えませんでした。
そんな時こそマスコミは自分の足を使って現地に入るべきだし、自らの目で被害状況を見れば、これは空前絶後、未曾有の大災害だということがもっと早く判り、報道出来ていた筈です。
逆にいえば、昨今のマスコミは自分の足で情報を集めるよりも、ネット上の情報ソースに頼っていることが、図らずも立証されたことになります。
ネットで情報を集めて記事やニュースにするならば、マスコミではなくとも出来ます。マスコミがマスコミとしての付加価値を付けられるのは、自らの足で稼いだ情報だということを、改めて肝に命じて貰いたいと思います。