世界中を恐怖に陥れている新型コロナウィルス。
今回の、敢えて言いますがパンデミックに対して強硬な封じ込め策を講じる国もあれば、WTOの判断に依存して対応を決めている国もあります。
然しその「WTOの判断」自体への信頼が大きく揺らいでいます。
その最大の要因は事務局長のテドロス氏にあります。
中国政府自身が武漢を始めとして流行都市を次々に封鎖す流強硬な封じ込め策を講じている中、テドロス氏は中国との往来を取り止める必要はない、と主張しました。
本当にそうならば中国で行われている都市封鎖も必要ないということになってしまう、という大いなる矛盾にテドロス氏は気付くことが出来ないようです。
現在は中国以外での人から人への感染が大流行している訳ではないからと一度は宣言を見送り、宣言を出してからもそれを理由に「パンデミックではない」とWHOは繰り返していますが、各国が必死に封じ込め作戦を講じているからこの程度で済んでいるのであって、何もしなければ各国で流行が始まっていたであろう事は誰にでも想像出来ますが、テドロス氏だけはそう思っていないようです。
ここまでテドロス氏が中国寄りな判断と発言を繰り返すのは、既に一部報道機関が報じていますが、中国の金の力によるものです。
テドロス氏は2012年から2016年までエチオピアの外務大臣を務めていましたが、エチオピアといえば中国が国策として推し進めている「一帯一路」の要衝で、アフリカにおける中国最大の投資先の一つになっています。
最早中国からの資金援助なくして国家として成り立たないエチオピアとしては、出来る限り中国への批判を避けたいところです。
本来WHOは国際機関として客観的で中立な立場からの判断が期待されるところですが、事務局長という要職にあるテドロス氏が中国政府のフルコントロール下にあるが故に、不自然なまでの中国擁護発言に繋がっている事は最早誰の目にも明らかでしょう。
国際機関が特定国の金の力に左右される事は過去にも少なからずありましたが、今回は人の命が掛かっているにも関わらず、テドロス氏は人命よりもエチオピア一国の財政を念頭に行動していることになります。
一連のテドロス氏の発言で、最早WHOの国際社会における信頼は知に地に落ちました。
一刻も早いテドロス氏の更迭とそれに代わる中立な人物の選定を期待するとともに、特定国の影響を排除出来る枠組み作りが望まれます。