新型コロナウィルスの感染再拡大が懸念される中、感染対策は確りと講じた上で、公共交通機関の利用も出来る限り回避し、GoToトラベルを使った旅行に行ってみました。
このタイミングでの旅行には色々なご批判もあろうかと思いますが、敢えて使ってみた故にこそ感じた疑問を2点、書いてみたいと思います。
【疑問1】ここまで割引率が高い必要はあるのか?
殆どの方はご存知だとは思いますが、改めて制度を説明します。
〈制度概要〉
補助上限額:日帰り10,000円、宿泊20,000円/泊
補助額:旅行代35%割引、地域共通クーポン付与15%、合計最大50%
つまり、最大で一人4万円の宿泊旅行をすると、1万5千円が割引されて2万5千円で泊まれる上に、地域共通クーポンが5千円貰えることになります。
地方経済活性化の目的には賛同しますし、その為には富裕層にお金を使って貰おうというのもあながち誤りとは言いませんが、流石に上限額は引き下げても良いのではないか?という大盤振る舞いです。
感覚的な意見で申し訳ないのですが、旅行増加による地域経済活性化にしても、もう少し少額でも相応な効果はありそうにも思います。
どのような知見と合理性で制度設計がなされたのか、きちんとした説明はあっても良いかと実際に使ってみた実感として感じました。
【疑問2】地域共通クーポンによる新たな格差が生まれていないか?
15%分は地域共通クーポンという商品券で還元されます。目的地とその隣接県で使えるというこのクーポンですが、思っていたよりも使える場所が限定されていました。
道の駅や大規模なお土産物屋さんなどの観光メジャー商業施設では使えるところが多い一方で、個人経営の小さな商店などではキャンペーンに参加していないところも多く、結果、お客さんがクーポンの使える大きなお店に流れてしまっている印象を受けます。
参加していないお店の自己責任という見方もあるでしょうが、コロナで傷んだ地域経済を救う観点からは、もう少し違った方法が有っても良いように感じます。
政府は来年6月まで制度の継続を発表しましたが、この制度設計のままで本当に良いのか、疑問も残った旅行でした。