孔子の教えは、既に発祥の地である中国では文革時代の批孔批林などを経て相当に忘れされてしまっていますが 、日本と韓国では未だ国民性のアイデンティティの根幹の一つになっています。
然し、孔子の教えは現在でも多くの人の心に響く一方で、論理性や合理性の観点から言えば「?」がつくものも少なくありません。
また後世、多くの支配者によって「悪用」されてきた思想でもあります。
筆者は儒教の及ぼす害悪について実例を挙げて述べており、非常に説得力と納得感があります。
私自身は孔子の教えには心を打たれている方ではありますが、一方で筆者の言う儒教批判もまた、的を得ていると感じます。
尚、孔子の教えが合理性や論理性を欠いているという点については、孔子の教えに限らず、およそ宗教や文化、伝統、風習といったこと全てに当てはまります。では宗教や文化、風習を軽視し、廃してよいのかといえば、そうではありません。
世の中には合理性や論理性を欠いても必要なものもあります