ここが変だよ、ニッポンの政治(1)

4年に一度の統一地方選が始まりました。

毎年この時期に思うのは「政治家」という存在の不思議さです。

私は普通のサラリーマンをやっていますが、通常、サラリーマンが政治家になろうと立候補する場合、会社を辞める必要があります。最近では在職したまま立候補し、落選したら元の職場に復帰することを許容している会社も出始めているようですが、通常は落選したら無職に転落してしまいます。

また実際に現役政治家の方に伺うと、そもそも選挙期間にパッと立候補して当選するほど甘いものではなく、少なくとも半年か1年前には会社を辞めて地元でのアピール活動をする必要があるそうで、実際、官僚天下り候補などを見ていると、そのくらいのタイミングで退官して立候補しているようです。

これではサラリーマンが立候補するには相当のリスクが伴いますので、結果、サラリーマン出身の政治家は少数派、落選しても問題がない自営業者や弁護士・会計士などの士族などが多数派を占めることになります。

その結果、選挙人口的には相応数いるはずの普通のサラリーマンの声が政治に届く機会はおのずと少なくなります。

自民党はその典型で、主な票田は経営者、自営業者、であり、日本に多数いる筈の普通のサラリーマンの声が自民党に届く機会はそれほど多くありません。

一方、かつての民主党はそうした「普通の日本人」の声を代弁する、としていた筈が、今では55年体制下の社会党のような存在になってしまっています。

「普通のサラリーマン」の声を政治に届けるには、仕事を辞めなくとも立候補出来る制度や、仕事を続けながら出来る議員活動といった改革が必要でしょう。