国民に対して自粛を要請し、旅行業界や飲食業界のみならず、多くの産業が苦しんでいる中、菅総理が大人数でのステーキ会食を行なっていたことが話題となっています。
自民党側は情報収集活動の一環であるという趣旨の説明をしていましたが、参加した著名人からは忘年会だったとの発言もあり、政府として国民に自粛を呼びかけている中、国民に選ばれたトップの行動としては余りにも軽率だったとの誹りは免れません。
然し私が驚いたのはその次に出ていた以下の記事です。
【12月16日付時事通信】
[見出し]自民、夜会合を続々中止 大人数会食批判を考慮か
[本文]菅義偉首相による5人以上の会食に批判が出ていることを受け、自民党では16日、大人数での会食の中止が続々と決まった。(中略) 二階派は17日夜、東京都内の日本料理店で所属議員48人らに呼び掛け、忘年会を計画していた。しかし、同派の山口壮事務総長が16日、所属議員に文書で「新型コロナウイルスの感染状況」を理由に中止を伝えた。(後略、引用終わり)
東京では過去最大の感染者数・重篤化者数を連日更新する中、多くの企業では社内宴会の自粛を社員に求めています。
年末年始のこの時期、毎年恒例の忘年会や新年会を取り止めた企業は非常に多いしでしょう。
そんな中、自民党が議員48人参加の忘年会を企画し、昨日まで実施する予定だったとの報道は驚きを越えて呆れ返ってしまいました。
これでは政府や政治家の「勝負の3週間」という言葉が国民に届きようもありません。
政治家の皆さんは自分たちは特別だ、という意識があるのでしょう。
また中にはこの時期に忘年会なんてと眉を顰める議員もおられたかもしれませんが、派閥のボス主催なので断れなかったのだとすれば、自民党は相当なブラック企業だと言えます。
今回の事件を機に、自民党に限らず政治家には襟を正して頂き、国民に要請する前に自らが率先するという、ごく社会人として当たり前の行動に立ち返って頂きたいと思います。
<関連記事>