「感染者再増加はPCR検査を拡大した結果だから問題ない」は本当か?

昨今の新型コロナウィルス感染者再増加は単純にPCR検査を増やしたことが要因であってリスクが高まっているとは言えず問題ない、といった論説が一部識者から出ていますが、私はこれを大いに疑っています。

確かに検査を増やせば感染者は増えるでしょう。

然し「だから問題ない」というのは実態と全く逆で、このデータは「前回の感染拡大時はもっと検査をしていればもっと患者が居た筈だった」ということを意味しているに過ぎません。

現在、クラスターが東京を中心に各地で発生していますが、このクラスターへにウィルスを持ち込んだのは誰なのかを考えれば容易に想像がつきますが、市中には無症状の(もしくは症状があっても出歩いている)人が少なからずいる、ということです。

感染者が増えているという事は矢張りリスクが拡大しているのであって、これを「問題ない」と言い切る識者には、恐らく何か違う意図があるのだと思われます。

例えば、Go Toキャンペーンを予定通り開始したい、東京オリンピックを何としても来年実施したい、そういった感染リスクとは全く関係のないファクターを考えて発言している人がいますので、私たちはよくよく発言者の後ろに何があるのかをよく見極める必要があります。