5月1日(日)の日曜討論は通常番組ではなく「憲法記念日特集~ウクライナ危機『平和主義』掲げる日本は~」と題して与野党代表が出演されていました。
まず与野党全ての発言に思ったのは、その内容があまりにも空疎であること。
一部野党は、今現在、ウクライナで起こっていることを目の当たりにしてもなお、「憲法九条の精神で話し合いをすることが重要」といった発言をされていました。この手の左派系の方のご意見については大きな疑問があります。それは、日本だけが平和だけで良いのか、ということ。
今現在、ロシアがウクライナで起こっていることを、平和憲法の精神で止めることは出来るのでしょうか。「日本には憲法九条で戦争を放棄しています。プーチンさんもぜひそれを見習ってウクライナから撤退してください」と話し合いをお願いしたらプーチン氏は戦争を止めるのでしょうか。
そんなことがある訳はありません。
残念乍ら現時点でロシアの蛮行を止める唯一の手段は軍事的にロシア軍を押し返すほかありません。
我が国は平和憲法があるがゆえに、ウクライナに軍事的支援を行うことは出来ません。今回も平和憲法に抵触しないギリギリな金銭や物資の支援しか出来ていません。
平和憲法とは「一国平和主義」であり、自分だけ平和ならば他国は侵略されても構わないという発想だと、私には思えます。
一方で与党側も、ロシアの侵略戦争は許さない、と声高に主張はするものの、一方ででは具体的に、軍事的に我々はどうしていくのか、というところには踏み込みません。
我が国は現実的に周辺諸国からの軍事的な脅威を受けている状況にあります。責任ある与党たるもの、我が国がウクライナと同様の事態に陥った場合、どのように対抗しえるのか、それに欠けているものは何か、憲法九条を改正した結果として何を目指すのか、より具体的な発言を期待したかったところです。
憲法記念日では、是非とも今回のウクライナ侵略も踏まえ、憲法九条の在り方、国防の在り方、について国民的な議論を始めるべきだと思います。