マスコミの正義とは?

一連の新型コロナにまつわるマスコミ報道を見るにつけ、(全てとは言いませんが大半の)この業界の人種はこんな時でも主義主張優先、売らんがな優先で、客観的な事実を伝えようとしないのだな、という点です。

典型例は、3月4日の日テレニュース報道「保健所“検査拒否”7道県で30件 コロナ」です。

敢えて全文を転載させて頂きます。

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新型コロナウイルスの検査について地域の医師が必要と判断したのに保健所が、了承しない例が7つの道と県で30件あったと日本医師会が発表した。日本医師会に3日までに寄せられた報告によると、新型コロナウイルスの検査について、地域のクリニックなどの医師が必要だと判断したものの、保健所に断られ、検査可能な「帰国者・接触者外来」を紹介してもらえないケースが北海道と6つの県で、あわせて30件あったという。保健所からは、「まだ重症ではない」「地域の検査能力が足りない」などと言われたとしている。今後、ウイルス検査に保険が使えるようになれば、保健所を通さずに医師の判断で検査が可能になるが、日本医師会は「すべての病院で検査できるようになるわけではない。まずは、かかりつけ医などに電話で相談して欲しい」と強調した。

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先ず今の段階で言える客観的な事実は以下だと思います。

「現時点では今回のウイルスに効く薬は無い」

→ 陽性だと診断されても重症化していなければ医者に出来ることは無い

→ 寧ろ通院する事で感染リスクが拡大する怖れすらある

→ 従って個人の心理的な不安を取り除く為だけであれば自宅療養すべき

ところがこの報道では、本来なら保健所が検査すべき人を断りまくっている、許せん、と見える見出しになっています。

然しよくよく中身を見ると、日本医師会は至極常識的に、かかりつけ医に電話での相談を勧めています。

この手の報道を非常に多く見かけます。

こんな時だからこそマスコミに期待させるのは、客観的な事実を調べて伝える事、であり、視聴者・読者受けを狙ってキャッチーな見出しを付けたり、不安を煽る記事を流すのは、言語道断でしょう。

今必要なのは事実を知って「正しく恐れること」、そして「正しく対応すること」に尽きます。

マスコミにはそうした報道を期待するとともに、我々もマスコミの煽り報道に踊らされないアタマを養っていかなくてはならない、と感じている今日この頃です。