北朝鮮取扱マニュアル

いよいよ米朝首脳会談が始まります。

もう忘れ去ってしまった方も少なくないかもしれませんが、ついこの間までは我々の頭の上を北朝鮮のミサイルが飛び交い、Jアラートがリアルに鳴っていたのに比べれば、現状は相当に改善していると言えます。

アメリカにとっての脅威はICBMなので、今回はICBMの廃棄と段階的な核廃絶に北朝鮮が合意、それに対してアメリカは制裁の一部除、という着地になる、従って我が国への脅威は変わらない、との見方が有力です。

然し一番の大きな変化は、北朝鮮崩壊シナリオが殆ど聞かれなくなったという点です。

かつては私を含む少なからぬ人は、北朝鮮のような独裁国家は放っておいても何れ内部から崩壊するので、寧ろ逆ギレして核のボタンを押したりしないようにするのが重要だと思っていました。

実際、ついこの間までは、唯一の味方だった中国とすら関係悪化し孤立無援で、これはもう長く無いという見方が有力でした。

然し、どうも崩壊はしそうに無い感じになりつつあります。

北朝鮮が内部から崩壊しない、中国とも関係改善、アメリカともディール成立、韓国はすっかり北と親密化、となると、日本もスタンスを見直さないと、寧ろ日本が孤立し兼ねません。

現在の状況では、日本も北朝鮮とのディールに持ち込む方が、日本の安全保障上、有意な可能性が高くなりつつあります。

その際に最大のネックは拉致問題です。率直に申して、恐らく被害者の中には既に亡くなられてしまった方もおられると推測されますので、日本国政府は亡くなられた方がおられるのか、その証拠は、そしてどんな人生を過ごされたかの記録は、と言った要求にシフトする時期が来たようにも思います。

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