沖縄県民投票を考える(2)

県民投票の結果が出ました。

<沖縄県民投票結果>

有効投票資格者数:1,153,591

投票率52.48

賛成114,933票(得票率19.1%)

反対434,273票(得票率72.2%)

どちらでもない52,682票(得票率8.8%)

前回のブログで予想した通り「反対」が多数となりましたが、然しこの結果をどう読み解くべきか、は中々難しいと思っています。

反対票が7割超、投票資格/4に達した、昨年知事選玉城氏得票超えた、という切り口で見れば、反対派の圧勝です。

然し前回も書いたように、普天間をどうするのか、尖閣の防衛は、と言った条件を一切書かなければ反対票が多数なのは至極当然な帰結であるにも拘らず、「賛成」と「どちらでもない」が3割近くもあった、投票率が辛うじて5割を超えた程度だった現状容認の人は投票行かない行動が多いのではないかと推測される)、という点を見れば、反対が圧勝とは言い切れないとも読み取れます。

県民投票には法的拘束力は無い以上、恐らく日本国政府は工事を続行するでしょうし、一旦は沖縄県も了承し対外約束である以上、簡単に覆してしまっては、現在の韓国が我が国にやっていることと変わらなくなってしまいます。

然し一定の民意が示されたからには、日本国政府には慎重な対応が求められます。

具体的には、

・普天間の代替は辺野古しか無かったとする今までの経緯の再説明あの鳩山元総理ですら最後には諦めたのですから、その点開示可能な範囲で確り説明)

・沖縄県に偏在する在日米軍基地の今後の方針(地政学的に、部隊運用的に、本当に現在の部隊の全てが沖縄に駐留していなくてはならないのか、それとも県外移設出来る部隊はあるのか)

一方で、日本国民全体で改めて議論すべきなのは、自衛隊の在り方です。

我が国を取り巻く軍事的緊張大幅に緩和されるとは思えない情勢下、在日米軍にばかり頼っ防衛で良いのか、自衛隊憲法上の位置付け、専守防衛の在り方、と言った抜本的な部分を、国民全体で議論すべきです。

沖縄の米軍基地問題は、そうした日本国全体の中できちんと整理して議論されるべきと思います。