6月7日付共同通信によれば、中国が制定した「国家安全法制」の香港への導入に対し、欧米各国が準備している批判声明に、日本は参加を拒んでいたそうです。
確かに日本は欧米諸国と違い、隣国である中国との関係は非常に幅広く深いものがあります。中国とは良好な関係を維持したいという日本国政府の考えを全く理解しない訳ではありません。
然しこれでもなお、今回の「国家安全法制」の香港への適用は、
・民主主義と人権を踏みにじるもの
・一国二制度という約束を反故にするもの
という2点において、絶対に許されざるものです。
日本政府が一番恐れているのは、中国による「報復」でしょう。
今までも中国は自国の気に入らない政策を掲げた国に対して、貿易の停止、中国人観光客の停止、といった経済に直接被害を与える対抗策を打ち出してきました。
韓国に対しては、驚くべきことに中国大陸に展開する韓国企業を標的とするという、国際常識に照らして有り得ないことまでやってきました。
留学生受け入れがビジネスになっている豪州には留学生派遣の中止を、台湾には中国大陸からの観光ツアーの停止を行ったことも記憶に新しいところです。
日本が同じ報復を受ければ、豪州や韓国、台湾の被害程度では済まないでしょう。
然し、それは平時のお話。
今は、新型コロナウィルスの影響で貿易は減少、人の往来はほぼストップしていますので、中国も対抗策を打ち出しようがありません。
中国に厳しい態度を示しても、中国も当面は報復のしようがない、ということです。
加えて、「国家安全法制」は世界の主要国の殆どが批判をしています。日本一国が批判したならば報復もあるかもしれませんが、流石の中国も世界の主要国の大半に報復をすれば、確実に自国に跳ね返ります。
こんな状況でも中国批判に加わることが出来ないということは、日本国にとって、自由と民主主義はその程度のものだった、ということです。
日本国政府が翻意することを強く希望します。