日本に帰国してから寺社に参拝する際、配布されておられるところでは御朱印を頂戴しています。
そもそも御朱印とは社寺に写経をお納めした証として頂戴する風習です。
日本以外の仏教寺院にこうした習慣は無く、日本神道の宗教施設である神社にも仏教の経典たる仏典の写経を収めるので神社でも御朱印を頂けるという、非常に日本的なものだと感じます。
従って参拝記念スタンプのように集めて回るものではない、というご意見もありますが、私は御朱印をきっかけとして寺社にお参りする人が増え、神仏を大事に思える心が育まれるのであれば、それはそれで良いことだと思ってます。
しかし、昨今のマナーの悪い人は、やはり大問題です。
令和元年初日の御朱印を頂こうと明治神宮は6時間待ちとか8時間待ちとかの列が出来たそうですが、一方でそうした御朱印をネットで販売する人が後を絶ちません。
そもそも自分の足で参拝もしないでネットで買った御朱印に何の意味があるのか、買う人の気持ちも全く理解出来ませんが、そうした心ない人が少なからずおられることに非常に悲しい気持ちになります。
5月10日には、浅草寺が三社祭特別御朱印の頒布を見送りすると発表しました。どうも、神社職員や巫女さんに暴言を吐いたり暴れたりするマナーの悪い参拝客が少なからずおられたことが理由のようです。
恫喝などの実態を明かし、「御朱印の本来の意義を今一度ご理解頂きたく存じます」と呼びかけている。
当たり前ですが、寺社はサービス業ではありません。御朱印の頒布も商品の販売でもありません。そんな当たり前のことが分からない人が少なからずいるという事実にも深い悲しみを覚えます。