皇室について考える(6)皇室の政治利用(続)

前回、天皇の政治利用について書きましたが、トランプ大統領との謁見について、流石に看過できない事態が発生しましたので、続きを書きます。

ネットでは既に批判が殺到している、メラニア大統領夫人の「足組」問題です。

一部には、アメリカでは公式な場でも足を組むのは珍しくない、オバマ前大統領も安倍総理との会談で足を組んでいた、といった擁護する報道もありますが、この擁護は抜本的に間違っています。

先ず、アメリカではそれが当たり前だからといって、日本で天皇陛下に謁見するに際して、日本では明確にマナー違反な行為をアメリカ流だからOKだという理屈はありません。

日本である以上、最低限のマナー(足を組まないというのは最低限だと思います)は守るべきで、これを文化の違いの許容だ、などというのは論外です。

そういう論者は、それではローマ法王の前で、仏教徒がキリスト教的にはマナー違反の言動をしたり、エリザベス女王の前で英国ではマナー違反の行為を〇〇人だから構わない、ということなのでしょう。

私には到底、そういう考え方には同意出来ません。

こんなことが起きてしまったのも、トランプ大統領夫妻を最初の国賓とするという、天皇の政治利用が原因です。

そもそも皇室外交の基本は、大国だろうと小国だろうと、国益とは直接的な関係のない外交を展開するものでした。

G20で来月訪日するトランプ大統領を異例の日本のみ往復で「無理やり」招いてまでしての天皇陛下への謁見は、典型的な天皇の政治利用であり、こういうことが二度とあってはならない、と強く思います。