韓国は何処へ向かおうとしているのか。

韓国がついに日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA、ジーソミア)の破棄を決定しました。

日本政府内の一部には、米国も日米韓3か国の軍事協力を重視していることから、政治的な対立が深まっても対北朝鮮では引き続き協力関係を維持出来る、と言った楽観論もあったやに報じられていますが、私は当然の帰結であったろうと思います。

そもそも文政権は成立当初から親北・反日が基本スタンスでしたし、今回の日本による韓国の所謂ホワイト国指定解除も北朝鮮宛輸出管理懸念が一因であったでしょうから、既に両国ともに「相手国は対北では協力し得ない」状態でした。

基本的には中立のスタンスだった米国も、防総省が韓国のGSOMIA破棄決定に対し「強い懸念と失望」との声明を発表する事態となりました。

韓国はいよいよ単なる反日から一歩踏み出してしまいました。

このまま「親北朝鮮路線」を突き進んだとして、韓国にはどんな将来ビジョンがあるのでしょうか。

今、一つの事例が走っています。

かつて「民族統一」は揺るがない価値観の一つであり、多くの分断された民族は再統一を目指すと考えられて来ました。

然し香港では、英国という異民族の植民地から脱却し悲願の中華民族の祖国に復帰したにも拘らず、寧ろ中国大陸との距離を図ろうという大きな流れになりつつあります。

その余波を受け、台湾でも親大陸的な発言は総統選挙にマイナス効果となっています。

ここで判るのは、如何に根底に同じ民族の血が流れていようとも、自由と民主という価値観を共有出来なければ、「統一」など困難だという現実です。

韓国は、具体的にどのような北朝鮮との連携、そしてその先にある統一を行おうとしているのか。

韓国の方々にも、反日の先に見えてきた北朝鮮との関係「強化」が何をもたらし得るのか、について、感情論ではなく冷静に議論して頂きたい、と心より願います。