若者達の歌が聞こえるか。

20年程前ではありますが、筆者も香港に約2年半駐在したことがあります。

香港人とは、中国大陸は勿論のこと香港に対してすら愛国心など薄く、兎に角お金が第一で何かあったらとっととカナダやオーストラリアに移民すればいいや、そんな割り切りが気質の人達だというのが当時住んでいて受けた印象でした。

なので、そんな香港人がこんなにも熱く、激しくデモを繰り返すことに驚きを禁じ得ない一方で、そんな香港人がこれほどの行動を起こさざるを得ないほどに強い危機感を抱いているのだろう、と感じています。

一部で過激化するデモに対し、暴力的な行為はいけない、と言う意見は一見正論ではありますが、然し、民主的な手段が認められていない国・地域に暮らす住民が、平和的な方法で政府に改善を求めてもなおその想いが達せられなかったとき、暴力的な手法以外にどういった手段があるのでしょうか。

徐々に香港警察が市民に発砲する事が常態化しつつある事に、強い危機感を覚えます。

警察官は生命の危機を感じたので発砲した、との説明ですが、デモ隊側は銃を手にしている訳ではありません。火炎瓶や鉄パイプは確かに危険です。然しそれでも尚、圧倒的に優位な拳銃を使用してしまったのは大きな失敗であり、却って市民の怒りを加速するとのみでしょう。

香港政府には、今一度、市民の要求に正面から向き合うべきです。

若者達の歌が聴こえるか

光り求め高まる歌の声が

世に苦しみの炎消えないが

どんな闇夜もやがて朝が

彼ら主の国で自由に生きる

鋤や鍬を取り剣を捨てる

鎖は切れてみな救われる

列に入れよ我らの味方に

砦の向こうに憧れの世界

皆聴こえるかドラムの響きが

彼ら夢見た 明日が来るよ

あぁ!明日は!