ようやく米大統領選の決着が「表面的」にはついたようです。
然し今回の大統領選では、バイデン氏圧勝の事前予想に反し、トランプ氏にも引き続き多くの票が集まりました。
報道によれば、敗れたトランプ氏の投票数ですら過去最高とのこと。
ここから見えてきたことは、自由と民主主義の国アメリカにおいて、既に許容範囲を超えた格差の拡大が生じており、トランプ氏のような大統領を熱望する国民が半数近くいる、という現実です。
メディアに登場するインテリコメンテイターや学者の多くは「トランプ氏のような人はアメリカ大統領に相応しくない」という前提で発言していましたが、そうしたインテリは、然しトランプ氏が引き続き多くの支持を集めているのは何故なのか、を深く語りません。
コメンテイターによっては、トランプ氏に投票したアメリカ人がこんなに沢山いるのは間違っているとまで発言した方もおられましたが、間違っているいないという問題ではなく、それが現実であることを受け止めて初めて真実が見えてくるものと私は思います。
実際のところ、トランプ氏には数々も問題言動があった一方で、オバマ前大統領やクリントン女史では絶対に言わなかった/やらなかったことを実行してきたのは、良くも悪くも「実績」だと言えなくもありません。
アメリカ大統領選挙には決着がついたとしても、このアメリカ国民の分断は無くなりません。寧ろ大統領選挙によって浮き彫りになった感があります。
果たして人類は、この民主主義の危機にどのように立ち向かっていけるのでしょうか。
これはアメリカだけの問題ではありません。世界のリーダー、そして私たち一人一人も、答えを模索していくべき時だと思います。