マスクは感染している人が飛沫を飛ばさない目的では有効であって、マスクの目の細かさ程度ではウィルスの侵入は防げない為、予防には殆ど意味がない、というのが専門家意見で、その点には全く異論ありません。
私がかつて10年以上駐在していた中国大陸では、冬場の大気汚染が激しい北方では公害対策でマスクをしている人が多かったですが、南方や内陸ではマスクをする習慣がなく、PM2.5が100を遥かに超えていても誰もマスクをしていないので、マスクをしていると日本人だとすぐ判る、と言った状況でした。
欧米他多くの国でも、病気でも無いのにマスクをすることに違和感のある人が多いようです。
然し今回の新型コロナウィルスは、感染しても無症状の人が多い、かつ無症状でも他者に感染させる可能性がある、とのこと。
つまり、自覚がなくても、今、私も感染している可能性が否定出来ない事になります。
こうしたケースでは、マスクは感染予防に有効です。誰が感染しているか判らない以上、全員がマスクをつければ確実に予防になります。
未だに感染していない人はマスクは要らない、と主張している人も少なくありませんが、そう言っている貴方も無症状で感染している可能性は否定できません。
故に、マスクが品薄とは言え、国民全体の健康の為には、全員にマスク着用を要請することこそ、最大の感染予防だと私は考えています。
マスクは感染者がするもの、という欧米でも、アジアでの感染が欧米対比では比較的緩やかなのは、実は発症していない人たちもマスクをしているからでは無いか?という考えが広まりつつあるようです。
今からでも遅く無いので、国や公共交通機関などは、マスク着用推奨をアナウンスすべきだと思います。
【4月3日追記】
マスクは有効ではあるのですが、流石に安倍総理の発表された「アベノマスク」には驚き禁じ得ませんでした。
当初「2枚配布」という報道を斜め読みして「1人2枚は少ないなぁ」と思ったら、何と「1住所(1世帯との説もあり)に2枚」という驚愕の内容。
早速、漫画家の北村ヂンさんが、サザエさん一家が2組に分かれて2枚のマスクを着ける風刺漫画をTwitterに投稿されておられ、話題を呼んでいます。
我が家も四人暮らしで、貰ったら当然、高齢の親に渡すので、このマスク配布は私には全く何の関係も無い政策と言うことになります。
あんまり細かいツッコミを入れても仕方ありませんが、そもそも洗って使えると言うのがアピール材料らしいので、2枚というのは洗って干している間も考えると、実は1住所(1世帯)1人分にしかなりません。
それでも無いよりはマシとの意見もチラホラ見受けられますが、無いよりもマシなマスクを製造・梱包・郵送するコストは少なく見積もっても数十億円は掛かるそうなので、それならば違う目的に使って欲しいと心から願います。この程度の布マスクなら、自作出来ますし…
また、これを伝える際の安倍総理の着用されているマスク姿が衝撃的でした。マスクを効果的に使うには、もっと顔下半分を広く覆うべし、などと言う、恐らく毎年花粉症やらインフルエンザやらに毎年悩まされている日本国民なら誰もが知っている常識を総理はご存知無い模様。
側近や官僚の全員が全員、この政策も総理のマスク姿もおかしいと気付いていないなら、この国こそ重篤な状態ですし、気付いてはいたけれども総理にそんな進言すら出来ないのであれば、より重篤な状態だと思います。
久々に怒りを通り越して笑えるテーマでしたので、追記させて頂きました。