新型ウィルス対応を見て感じたこと

中国大陸で猛威を振い世界中に拡散しつつある新型コロナウィルスが、とうとう世界保健機関(WHO)から「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)に該当するとの宣言を受けました。

中国に限らず、WHOも、そして日本国も、このウィルスを当初は過小評価していました。緊急事態宣言がここまで遅れたことで、一体どのくらい感染者が増えることになるのでしょう。

生命に関わる事項であってもここまで宣言が遅れたのは、早すぎる宣言で生じるであろう経済損失に配慮し過ぎた為とも言われています。

先日閉幕したダボス会議で話題となった環境対策も同様ですが、例え経済的にはマイナスであろうとも、早めの対策、早めの行動、が必要なことがあります。

今回の宣言遅延がもたらすであろう人災が、如何に儲けるかを最優先事項とする今の風潮を見直す機会となれば、と思います。

さて、中国・武漢とその周辺都市では通常の国では対応が困難な位の強硬な封じ込め作戦が展開されています。公共交通機関は運休となり、車での移動も検問を設けるなどして制限を掛けています。

その様子を見ていて思ったのは、そうした制限が厳しくなればなるほど、お金のある人や権力のある人は助かり、そうでない人は被害を受ける、となっていくであろう、という点です。

今回は中国で発生しましたが、同じ事が日本で起これば、程度の差はあるでしょうが、矢張り身分格差的な相違が生き死にを分けてしまうかもしれない、と感じました。

経済発展こそが素晴らしい。何事もお金が優先。金持ちだけが生きる権利を有する。そんな社会で良いのか、と一連のウィルス問題を見て感じます。