IT後進国を証明してしまった総理のリモート会見

岸田総理が新型コロナに感染され、療養先の公邸からリモートで会見をされた際、なんと総理の画面が青暗かったことが一部の識者から批判を受けていました。

コロナ禍以降、リモートワークを経験された方も多いと思いますが、カメラの位置や光源はかなり重要です。

若者の間では、リモート採用面接では出来るだけ印象が良く見えるように、いわゆる「女優ライト」を使ったりすることもコロナ禍直後に話題になったりしていました。

ライトを購入することまではしなくとも、パソコンを自然体で使うとどうしても下からのアングルになってしまうので、カメラの位置を目線と同じ高さにする、といった程度は実践されている方も多いと思います。

然しわが国では、一国の総理がリモートで会見する際の見た目を気にするような官僚は一人もいなかったことに愕然としました。

コロナ禍当初、東京都の感染者数集計がファックスだと聞いて椅子から転げ落ちそうになりました。今時の若い人は、ファックスなど使ったことが無いどころか、動いているのを見たことすら無いでしょう。然し驚くべきことに日本のお役所ではまだまだ現役バリバリのようです。

そんなインフラ環境で仕事をしていれば、世界から乖離した感覚になってしまうのも当たり前です。

IT化推進にはシステムセキュリティ対応が難しい、と政治家も官僚も言いますが、今時は多くの企業が機密情報も含めてリモートワーク出来てしまっている中では、こうした言い訳自体が時代遅れであることを自ら立証してしまっているに等しいと感じます。