第三次世界大戦への大きなウネリ

アメリカは中国に対し、関税引き上げ合戦から為替操作国に指定するまで、攻撃をエスカレート。

中国は5G主導権争いへの対抗で、カナダ人を自国内で拘束したと思ったら、今度はインドに自国内インド企業排除をチラつかせて圧力。

イランはホルムズ海峡で外国船を攻撃、拿捕。米国は有志連合での対応を呼び掛け。

香港では逃亡犯条例を発端に反中デモが継続も中国は徹底排除方針。

台湾総統選に対し中国は個人旅行差し止めで圧力。

北朝鮮は再び短距離ミサイル実験を連発。然し米国は短距離ミサイルは意に介せず。

そして一連の日韓対立激化。実質的な経済戦争に突入。

人類は、二度の世界大戦や冷戦を乗り越え、微妙な中にも致命的な事態に陥らないよう何とかバランスを取ってきました。

然しここへきて、そのバランスが崩れつつあります。

人類にとって絶対的で普遍的な価値観だと思われてきた自由と人権、民主主義に真っ向から対立する巨大国家の台頭。

その自由と民主主義の代表格だと思われてきた欧米諸国における、グローバリズムから取り残された人々の選択とポピュリズム政治家の増加。

かつて、中国が韓国への報復として自国内韓国企業へ報復したり、日本への対抗措置としてレアアース輸出を制限したりした際には、「国際ルールを守らない手段を取る中国」という批判が国際社会からありました。

然し今となっては、中国のみならず米国も、そしてわが国も、当時の中国とやっていることは変わらなくなりつつあります。

世界中で静かに、然し着実に、大きな何かが変わりつつあります。それも悪い方向に。

人類はこの大きなウネリから免れる知恵を持っているでしょうか。

それとも世界各地で発生しているこのウネリは、もはや止める術はなく、人類は第三次世界大戦へと突き進んでしまうのでしょうか。